ADMC2022

DAMA-jの年1のカンファレンス(ADMC2022)に参加した。
活動報告の中で、会長が林さんから木山さんに代わるらしい。会員数も200名を超えた。DXムーブメントの影響が大きいとは思うが、とにかくデータマネジメントに関心を持つ人が増えたことは歓迎したい。会長以下幹事さんの献身に感謝したい。
簡単に受講メモしておく。

1.モダンデータアーキテクチャ構築に向けたロードマップ作成 John
O’Brien氏。講師は、DWH、BIを専門としている。
データ主導経営のためのデータカルチャーについて。
ケイパビリティとして用語定義や学習用データセットの準備を行う。
アーキテクチャは論理と物理にわけて作る。物理アーキテクチャについては、AWSとAzureでの実装例が紹介された。

2.セルフデータ分析時代における分析環境のあるべき姿
武田薬品 清水氏
Tableauユーザー会を牽引され書籍も出されていて、武田薬品にデータマネジメント推進のために転身。データ民主化のためには、データガバナンス=立法、データマネジメント=行政、データクオリティ=司法が必要と3件分立への比喩は中々良い。いざデータ分析しようとしてもコード索引のためのマスタの所在調査、結合条件、トランザクションデータの確認などなど、やっとレポートしても欠損データがあったりとデータエンジニアへの問い合わせが多く発生。データエンジニアへの問い合わせが集中するのを避けるためにデータカタログの整備が必要。
データマネジメントの研修を実施しているが、ユニークなのは、実務データでBIコンペティションを実施し、全員で称賛しあう場を作っている。

3.NTTグループのデータマネジメント・ガバナンス事例
NTT 駒沢氏
JDMCでもお聞きしているが、ALL NTTでの取り組みについて、分かり易く話された。アーキテクチャはできるだけシンプルにし、すべての領域を一応に詳細化していく必要はなく、まずは関心領域を掘り下げていけばよい。大きく、SoE(顧客接点)、SoR(バックオフィス)、SoC(MDM,HUB)の3つの領域に分けて、必要なところを掘り下げていく。共通言語はマスターデータでその周りにバリューチェーン、エコシステムがある。アーキテクトで重要なのは、大局観と現場感を行ったり来たりできること。
BIダッシュボードを定めてから必要なデータを源泉に向かって遡っていくというやり方をとっている。
データガバナンスを進めるためには、チェンジマネジメントが必須。PJ横断のデータ流通のための課題解決の集まりを100回以上実施。ダッシュボードセンスのある若者に教えを乞う。

武田薬品、NTTの事例は、データマネジメント・ガバナンスの成功事例の一つといって良いだろう。

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